
より良い情報発信を目指す「場」を作る
新年あけましておめでとうございます!2019年を迎えるにあたってのご挨拶として、この会の目指すところについて改めてお伝えさせていただきます。
この会の構想を思いついたのは、いまから10年近く前のことになります。当時、わたしはテレビ局のディレクターとして、医療や健康の分野に特化したコンテンツの作成ができるようになろうと考えていました。
別世界を作り出すような圧倒的な想像力も、人を感嘆させる演出能力も持ち合わせていない自分は、せめて、ある分野に特化して知見・人脈を蓄えることができれば、受け手側にお役に立つものを届けられるのではないか。
そう考えて、その分野として、身近で命に直結する健康や医療を選ぼうと考えたのです。
しかし学ぼうと思ってみると、困難さに気が付かされました。わたしの属するようなマスメディアの制作者は、「ジェネラリスト」になる道を歩むことが多数です。
そのため、特定の分野に特化しようと思うと、基本的には独学が求められます。その分野の番組を多く作り、その過程で当事者や専門家と接したり、専門書を自分なりに読んだりしてノウハウを蓄えていくわけです。
しかし、独学はどうしても偏りを生んでしまいます。ある先鋭的な考えを持つ専門家だけの意見に感化されそれを拡散してしまえば、情報の受け手が不利益をこうむってしまったり、医療現場に混乱を生んでしまったりしかねません。そのリスクに、常に神経をとがらせ続ける日々でした。
そんな当時、切実に思っていたのは以下のようなことでした。
※「医療や健康のことを学ぶための研修カリキュラム」のような発信者向けの体系化された教育コースがあれば・・・
※医療や健康の情報発信を志す者同士が、(マス)メディアや医療従事者、当事者などの枠を超えて高めあう「場」があれば・・・
10年近く前、学び始めたころのわたし自身が憧れた場を、実現させたい!
2016年の秋に、思い切って始めた「メディカルジャーナリズム勉強会」。おかげさまで興味を持っていただける人は増え、FBのグループページには850人以上の「仲間」がいます。

2018年には発信者向けの、年6回の教育コース(ヘルスケア発信塾)を開設。
医療や健康の分野で発信をするために最低限必要なノウハウ(例:海外論文の検索法や読み方・当事者取材のポイントなどなど)や、法律的な知識(薬機法や医師法・医療法など)を学ぶ場を提供しています。
これらは地味で難解な内容も含まれますが、日本の医療制度がどのように形作られてきたのか、その背景のなかで情報発信にどのような規制が存在するかを知るために欠かせないものです。
またそのリソースとして、発信者向け手引き(医療や情報の発信者を目指すあなたに)の第一弾も完成しました。

そして、ヘルスケア分野に関わる幅広い人に集まってもらえる「場」を作るための定期的なイベント(伝え方サミット)も定期的に実施しています。
2019年のミッション
医療や健康に関する情報発信に思いのある人が立場を超えて集まれる「場」を作る
それを通じて、受け手にとって本当に役出つ「情報」を作り出していく
2019年も変わらず、それを会のミッションとしていこうと思っております。
「ヘルスケア発信塾」や「伝え方サミット」の活動を継続し、さらに充実した内容にしていきます。持続的な体制をととのえ、特定のメンバーに運営負担がかからない形を模索していきます。そのうえで、新しい取り組みにも積極的にチャレンジしていきます。
サポート会員登録のお願い
上記の「持続的な体制」ともかかわるのですが、これまで会で行ってきたイベントやセミナーは、参加料をできるだけ抑えるため・・・
講師のかたに、十分な謝礼や交通費をお支払いできない状況で登壇をお願いしたり、裏方で参加してくれたスタッフに必要経費さえもお支払いできない状況が発生していました。
現状は講師やスタッフの厚意で成立しているものの、持続可能な仕組みとは言えません…
そこで今回、「サポーター会員」制度を新設しました。会の趣旨に賛同くださる個人・企業にとしてご協力を頂けないかと考えております。
会員になってくださった方には、イベント・セミナーの録画動画の配信や参加料の割引など、心ばかりの御礼を用意しています
詳細はこちらをご参照ください
※当会は非営利型の社団法人につき、余剰金の分配は行いません。皆様より頂きました会費は、セミナー・イベント等で講演をしてくださる方の講師料、会場費、資料印刷費等の必要経費、法人としての運営・維持費として大切に使用させて頂きます。
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