AHCJ2019基調講演の様子 撮影:市川衛

【ニュース】AHCJ2019にメディ勉より5人が参加

組織や立場の壁を越えて、発信の質を高めあうために

5月2日より、世界最大のヘルスケアジャーナリスト団体AHCJ(Association of Healthcare Journalists)の2019年次大会が開催されています(~5月6日)

今年はメディカルジャーナリズム勉強会から5名が参加。AHCJの基調講演でも、「20回目を迎える今年、日本から5人の参加者が」と発表され会場から拍手があがりました。

AHCJは、ヘルスケア分野で活動するジャーナリストが互いのスキルを高めあうことを目的とした団体で、1998年に設立。 2000年から年次大会を開いており、今回はちょうど20回目の年次大会にあたります。

入会には審査が必要です。詳しくは下記の公式ページをご覧ください。

https://healthjournalism.org

今年の年次大会はメリーランド州ボルチモアのホテル・ヒルトンを会場に行われています。

ボルチモアと言えば世界的に有名なジョンズ・ホプキンス大学がありますが、初日はフィールド・トリップとしてジョンズ・ホプキンス公衆衛生大学院の研究室やアウトリーチ活動の現場を見学し、参加ジャーナリストと研究者の間で活発な質疑応答や議論が行われました。

マラリア研究のための蚊を繁殖させる施設 撮影:市川衛(筆者)
視覚・嗅覚など感覚と行動の関係について調べる実験のデモ  撮影:市川衛

大会会場でのセッションも大変充実しています。具体的なプログラムは下記のリンクを参照してください。

https://healthjournalism.org/secondarypage-details.php?id=1768

会の雰囲気がどんなものかは、参加メンバーの一人、秋元麦踏さん(@mugifumi222)によるミニリポートをお読みください。


セッション「Begin mastering medical studies」の様子。秋元麦踏さん撮影

【AHCJミニレポート】
初日の一コマ目は、”Begin mastering medical studies”を拝聴。パネルスピーカーはフリーランスのジャーナリスト、臨床統計家兼ジャーナリスト、プライマリケアの臨床家兼ジャーナリストの3名。


論文の読み方、読むに値するかどうかの見極めなど、「エビデンスレベルやP値は読み込むかどうかの取捨選択の基準にはなるけど、記事にするかどうかはclinical impact (significance)を考えましょうね」というまさに先日のヘルスケア発信塾第一回「医療のおカネの話をする前に知っておきたいこと(講師:五十嵐さん)」と重なる内容でした。


JAMAの記事を二つとりあげて、あなたなら記事化する・しない? (その理由を述べよ)のフロアディスカッションが大いに盛り上がり過ぎて、最後の30分が雪崩のような講義になったのはご愛嬌…。
https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2730614
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2728623

「移植医療の最前線」「ゲノム情報をいかに利用するか?」「地球温暖化が医療健康に与える影響」などアカデミックなテーマが充実しており、一線の科学者から幅広いトピックの解説を聞くことができます。

また、「SNS上の医療健康情報の質の向上のためにジャーナリストがすべきことは」「フリーランス記者の倫理(利益相反と収入確保のバランスをいかにとるか)」「画像や動画を使った情報の伝え方」など実際にコンテンツを作るうえでのTips紹介も充実しており、それぞれの組織や立場の壁を越えて情報の質の向上につなげようとする意識を強く感じました。

アイバン・オランスキー会長(右)と。 市川衛(中央) 秋元麦踏さん(左) 
浅井文和さん撮影

フリーランスの記者がノウハウを高めたり最新の知見にキャッチアップできる機会をつくったり、情報の発信に関わる倫理面について発信者同士が話し合う場があるというのは非常に貴重だなというのが正直な印象です。

今回の会の内容は、参加したメンバーで手分けしてまとめ、日本で報告会を開こうと考えています。お楽しみに!

参加メンバー
写真左より浅井文和、松村むつみ、大脇幸志郎、市川衛、秋元麦踏

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